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希薄化懸念となる新株予約権
行使価額修正条項付き新株予約権(第三者割当て)の発行は実需が発生するイベントだ。
声に出すと必ず噛んでしまいそうな言葉が並ぶし、このタイトルを見ただけ中身を読むのを躊躇してしまうと思う。

決算短信もそうだが、IRは予め決められたテンプレートに中身を入れるだけなのでポイントさえ掴めば意外とスラスラ読めるようになるものである。

 
新株予約権のどこを読めば良いのか
大事なポイントはなんといっても発行新株予約権数だ。これが多ければ今後希薄化する規模が大きくなる。

次に行使価額の条件だ、公募増資は値決めされた新株を購入する事になるが、新株予約権は割当先との契約によって行使する値段の決め方が違ってくる。
資金繰りが悪い会社は条件がとても悪く大量行使され既存株主にとっては不利になる。

 
ブイキューブの募集概要
3681ブイキューブ行使価額修正条項付き第 15 回新株予約権
例えば、4月15日が割当日である3681ブイキューブの行使価額条件は当初は1494円だ。
時価が1244円なのでこのままだと行使しても割当先は損をするだけ。

そこで修正条件に注目すると前日終値の91%に行使価額を変更する事が可能になっている。時価が1000円だとすると910円で割当先は新株に変える事が出来るというわけ。

ブイキューブの場合は下限行使価額が1196円なので現在の株価で行使すれば一応割当先は利益となるが流動性を考えれば一度に大量行使は難しいと思う。

ブイキューブの条件はまだ易しいが直近新株予約権を発行したバイオ株の条件は企業側にとって非常に厳しく、割当日初日から怒涛の売りが来るのがうなづける。

さてブイキューブは機関投資家の空売りが溜まってきているのは偶然なのか?
割当後の動向に注目だ。

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