伊藤園決算サプライズなし:なぜ伊藤園の普通株と優先株式のスプレッドが拡大するのか

伊藤園優先株式について
発行以来、伊藤園と”伊藤園の無議決権優先株”とのスプレッドが拡大中だ。本日の伊藤園の決算でサプライズがあるかもと思い、無議決権優先株を少し買ってみたのだが当然結果は何もなかった。

まあ無理もない、いくらスプレッドが開こうとも条件が揃わなければ無議決権優先株を伊藤園が買い取る事などないからだ。

伊藤園の無議決権優先株は議決権がない代わりに普通株の1.25倍の配当を受け取る事ができ、優待券も確保できるので優待と配当重視で保有するには良い商品かもしれない。

問題はなぜこれ程までにスプレッドが開くのかだ、配当が25%上乗せされるので普通株よりプレミアムがあってもおかしくない。議決権のプレミアムが余程高いのか?

伊藤園と無議決権優先株式の比較
それでも裁定取引をする投資家がいないのもおかしいとネットで調べるとあっという間に出てきた。

参考資料は『優先株式のプライシング~無議決権・低流動性・投資制約:伊藤園のケース』

下記が参考資料の要約を抜粋したものだ。


”伊藤園は 2007 年 9 月に無議決権優先株式を発行し、企業の新たな資金調達手段として注目を集めたが、この優先株式は発行から約 10 カ月普通株式に対して平均 25%という大幅なディスカウントで取引された。

これは無議決権が価格に織り込まれたというよりは、機関投資家の投資対象外の種類株式を既存株主に無償割当で発行したプロセスに問題があったと思われる。

Amihud/Mendelson[2008]は種類株式について、特定の投資家層のニーズに会った証券の発行は、その企業の株式取引のセグメンテーション化を招き、これが低流動性の原因となって株価がディスカウントされるという仮説を提示している。

実証結果は、優先株の普通株に対する流動性格差とそれを招いた投資家構造の歪みが大幅なディスカウント要因であったことを示唆しており、仮説に整合的である。

伊藤園優先株のケース、機関化されたマーケットで投資新商品を出す場合、機関投資家等の行動を的確に把握することが極めて重要であることを示したものであり、事業会社、証券会社、取引所にとって大きな教訓を示したといえる。”

要約の通り機関投資家が対象外である事が大きいと述べられている。資料では他の仮設も書かれているので興味がある人は一度目を通してみるとよい。

テクニカルトレーダーのW.D.ギャンの言葉を借りれば『株価には安いなりの理由が隠されている』という事だ。

落ちてるお金を見つけるのは難しいね。

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適時開示・新聞等のニュースから人々の行動を分析。
ニュースによって異常な値をつけた株価の逆張りを得意としている。
 
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